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≪現在ブログ休止中≫  期限を定めずに、過去の記事の大半を非公開にさせて頂きました。
by jean-cocteau
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以前のおしらせでも書きましたが、ブログの一部を独立して新たにスタート致しました。

ジャン・コクトーに関する記事のみを綴っていく
『HOTEL WELCOME』
興味のある方は限られてくると思いますが、個人的にはとても思い入れのあるブログです。かなり真面目な内容で雰囲気もこちらとは違いますので、気が向きましたらご覧頂けますと嬉しいです。

それから“女”をテーマにした新ブログ
『Femme!』
こちらもブログ内の女性に関する記事の改正したものをはじめ、これから色々な記事を追加していきますので宜しかったらご覧になって下さい。

ブログを整理した結果、3つに増えてしまいましたがどちらも宜しくお願い致します。勿論このメインブログも継続していきますので宜しくお願い致します。
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映画の中の美人:勝手にしやがれ/ジーン・セバーグ

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『勝手にしやがれ』

1959年 フランス映画
 監督・脚本:ジャン=リュック・ゴダール
 原案:フランソワ・トリュフォー
 出演:ジャン=ポール・ベルモンド
    ジーン・セバーグ 他


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ジーン・セバーグ演じる
パトリシア。
彼女をどこかで見た事はありませんか? 

可愛くオシャレではあるが、どこか悪女の雰囲気ただよう娘……

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『悲しみよ
こんにちは』


これのセシル、
パトリシアにそっくりでしょ!?
(同じ俳優という事だけでなく!)

1958年 イギリス・アメリカ合作映画
 原作:フランソワーズ・サガン
 監督:オットー・プレミンジャー 脚本:アーサー・ローレンツ
映画の中の美人:勝手にしやがれ/ジーン・セバーグ_e0030524_23563999.jpg
それもそのはず、ゴダールはこの映画を製作する時、『悲しみよ こんにちは』の続編を撮りたかったそうです。
本当は名前もセシルにしたかったが出来なかった、のだとか。
『悲しみよ こんにちは』で南フランスでバカンスを過ごし、父親の恋人が気に入らないから意地悪してやるつもりで、うっかり殺してしまったセシル。
ジャン=ポール・ベルモンド演じるミシェルはその時に南フランスで出会った男。マルセイユからパリへ出てきて彼女と再会したのです。
(もちろん、細かい設定は『悲しみよ こんにちは』とは変更されてますよ。)
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南フランスで出会った頃と変わらず、やはりつかみどころのないパトリシアにミシェルは振り回されます。正直、チンピラ男のミシェルだけど、それ以上に彼女がメチャクチャと言いますかね……映画の中の美人:勝手にしやがれ/ジーン・セバーグ_e0030524_01245100.jpg



面倒な女なのはミシェルも承知の上。
なのに彼女の笑顔や不意打ちのキスで心は奪われたままです。
「厄介だが、惚れてる。」
ミシェルの言ったこのセリフが彼女の魅力を語るのには一番合っているかも知れません。
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今まで何人の男と寝た? そんなセリフを言い、フランス映画の王道とも言えるような洒落た雰囲気を漂わせ、かと思うと過去の映画には無かったカット割り、俳優のカメラ目線、オールロケ。更に今まで“ズドーン”だった銃声も“パーン”となり、一般市民のいる中での撮影なので(エキストラではない)俳優が走っていくのを振り向いて見ている通行人がいたり……当時は斬新だったんだろうな。(今でもだけど)映画の中の美人:勝手にしやがれ/ジーン・セバーグ_e0030524_0301457.jpg

今でも“フレンチスタイル”と言うと彼らの様なスタイルを想像する人が多いんじゃないだろうか? 
ファッションもボーダーとか着てたりするし。


パリの14区でジャン=ポール・ベルモンド演じるミシェルは警察に撃たれ息絶えます。それを見てパトリシアは言います。

 Qu'est-ce que c'est,dègueulas?

訳は「最低ってなんのこと?」ですが、最後の単語にはゲロを吐くという意味もあるのです。ちなみに冒頭の「結局、俺はアホだ」と訳されているところのconも、バカ、アホの意味の他に女性器(つうかマ○○ね)という意味もあるのです。お下劣な若者の無軌道映画と言ってもいいと思います。

この映画で最高の魅力を振りまいているパトリシア(&セシル)を演じたジーン・セバーグは1979年8月31日パリの大通りに駐車してあった車中で遺体で発見されました。
彼女のしていた運動が原因で殺害されたとの説が濃厚ですが、こんな彼女の生き方も映画の中のパトリシアの魅力を増大させているように思えてなりません。
by jean-cocteau | 2006-03-14 01:08 | 映画、本のレビュー
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